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建築現場監督のブログ

在宅勤務実施中!ゼネコン建設エンジニアの建築業界・知識を綴るブログ

現場における工事仮囲いの設置義務について

現場における工事仮囲いの設置義務について

ある戸建て住宅現場をレポート

 久しぶりにしっかり打設後のコンクリート養生している現場を発見しました。イメージとしては、ドラクエのはぐれメタルに遭遇するような感じです。通常、個人住宅は現場をかなりの量を掛け持ちし出来るだけ現場に行かないでも良い段取りをする事が基本です。何故なら行けば行くほど人件費が発生するからです。その分の人件費も安値競争の所があるので見込んでいない。例えば月給30万の監督として、週に5日勤務で1日当たり1.5万とすると、週に2日現場確認で月8日になる。1.5×8日=12万!工期を4カ月とみると48万で3000万の請負をモデルとすると内利益含めた経費で300〜450万なので人件費率で10%〜16%となります。必要最小限でも結構利益を圧迫します。

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 その為、コンクリート等の打設後に適切な散水養生を行わない事が多い。今回、確認出来た現場は打設後の水和熱から数日経過しているものと考えられ、現場周辺の状況から継続して散水養生を行なった形跡があった。

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偉い!!

 

 ちなみに施工業者のレベルは、現場を見るだけで大体判断が可能である。もし、住宅を作る場合、数件現場を見てみると良いと思う。

 

 後、関連項目として建築計画表が無かったので推測であるが周辺建物とのバランスを考慮すると、建物の高さは13m、軒高9mは超えないと思われるので建築基準法の第136条の2の20仮囲いが該当しないため、法的に設置は必要ではない現場であった。しかし、隣地が住宅街であり子供が侵入する可能性があるのと、角地で通行人の量が多い点を考慮しある程度の対策は、必要と思われる。

 

ちなみに、仮囲いの設置義務を意外と知らない現場監督が多いので、条文を記載する。

 

建築基準法第90条の工事現場の危害の防止

(工事現場の危害の防止)
建築物の建築、修繕、模様替又は除却のための工事の施工者は、当該工事の施工に伴う地盤の崩落、建築物又は工事用の工作物の倒壊等による危害を防止するために必要な措置を講じなければならない。


2 前項の措置の技術的基準は、政令で定める。


3 第三条第二項及び第三項、第九条(第十三項及び第十四項を除く。)、第九条の二、第九条の三(設計者及び宅地建物取引業者に係る部分を除く。)並びに第十八条第一項及び第二十五項の規定は、第一項の工事の施工について準用する。

 

そして技術的基準はこちら。

 

建築基準法施行令の第136条の2の20仮囲い

木造の建築物高さが13m若しくは軒の高さが9mを超えるもの又は木造以外の建築物2以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模様替又は除却のための工事を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より低い場合においては、工事現場の周辺の地盤面)からの高さが1.8m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。ただし、これらと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、この限りでない。

 

その他の技術的基準のポイント

工事危害防止の主な内容

1:仮囲いの設置(高さが1.8メートル以上の板塀等)
2:根切り工事、山留め工事等を行う場合の危害の防止
(深さ1.5メートル以上の根切りを行う場合の崩壊防止)
3:基礎工事用機械等の転倒による危害の防止
4:落下物に対する防護(養生シート等)
5:鉄骨建て方の倒壊防止
6:工事用材料の集積
7:火災の防止

 

 上記以外にも労働安全衛生法や各省庁の技術指針等で安全に対してのルールが規定されている。建築基準法しかり、法律は最低限の基準を示しているので各施工業者の安全意識がポイント大事である。

 

安全は、タダでは無い!!

 

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 金額的に6000万円以下と推測出来るので非専任の主任技術者が必要です。早く配置し表示しないと、許可飛ばされてます。汗

 ちなみに、こちらの掲示物は建設業法第40条により、建設業者は、その店舗及び建設工事の現場ごとに公衆の見やすい場所、国土交通省令の定めるところにより建設業の名称、一般建設業又は特定建設業の別その他国土交通省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。

 

知識を得るためには、こういった本を常に持ち歩き知識と日々の実務を結ぶ事が重要です。

Gメン的であるが、それも現場そして建築が好き故、こちらの記事を通し、駆け出しの現場監督が注意して頂ければ幸いである。