世界で仕事をする際の哲学的思考、今回は資本主義と社会主義です。
平等という新たな理念
当初は、階級のない自由社会なのに富裕層という新たな階級が生まれた。先進国の所得がある家庭に生まれるかどうかが、人生の分かれ道と言われたはじめた。所得が低いと、教育の機会や職業選択の自由すら奪われるという事態になった。つまり、行き過ぎた経済の自由が、多くの人々の生活の自由を奪い、経済による人権侵害という概念が生まれた。
つまり、資本主義では自由があるのは資本家だけ。労働者は資本家に搾取されるだけ。
そのため、労働者は団結して資本家を打倒し生産した富を平等に分け合うという事が必要とマルクスが説いた。それが社会主義の理念となります。一言で言うならば労働者による革命です。
当時、この訴えが格差を感じてる労働者の心に響き、現在のロシアで世界初の社会主義革命が成功します。その後、東欧諸国や中国、北朝鮮、ベトナム、キューバに広がりました。
そして、世界は資本主義と社会主義の両陣営が対峙する東西冷戦時代に突入。
この社会主義の平等という理想は、資本主義の先進国に大きな影響を及ぼした。それは、政府により経済の自由に一定ブレーキがかけられ、国民に最低限の生活を保障する生存権や労働基本権などが憲法に条文化されました。
その後、ソ連や東欧諸国の社会主義国は崩壊する。長続きしなかったのです。