施工管理職としての強み
最近は、俗に言うデベロッパーと呼ばれる大手企業と関わるようになりました。その中でデベロッパーから通常は、大手ゼネコンに仕事を発注しデベロッパーとゼネコンと関わり工事のやり取りなどを行うのですが、そこで施工管理職だった経験が非常に生きていると感じます。
前回のブログで私は、発注者の立場になると決意し現在に至っているのですが、現場運営において建物を実際に作る専門工事業者28業種、実際の工事においては50社以上に作業指示やマネジメントをしていた経験が非常に強みであると思っています。
理由は、施工計画からプロジェクトの実施そしてアフターサービスまで一連の建築の流れを把握しているので、まず会議などで知ったかぶりをする必要も無いし、ハッタリ言っているなとかが分かる。
幅広い知識と、現場で問題が発生した時の解決策やスムーズなコミュニケーション方法や折衝能力を施工管理職を通して得られた事は、非常にプラスと思っています。まぁ、ベテランの肩からするとたかが10数年では、まだまだで少しかじったと程度だと言われると思いますが・・・
これから、人材不足の中で施工管理会社も仕事を選ぶ時代になる事が予想されます。なので、無駄の無い建築プロジェクトが出来る、人材が発注者の立場でも必要だと思います。施工会社を逃したらそもそも工事も行えず終わりの時代が到来するし、これから発注者と施工会社が50:50の関係となってくる時代と想像します。また、これからますます工事の専門性が上がります。建築工事においては、専門性が非常に高いため分業制となっています。設計領域においても意匠、構造、空調、衛生、通信、電気とそれぞれの分野のプロが協力し仕事を進めていく事からも、建築施工管理領域でさまざまな分野のプロを取りまとめて建物を完成させるトータル的な能力を構築出来た事は、今では財産と感じている。これからは、保全の時代で施工知識が無いと検討も出来ない。設計領域の方は、弱い部分だと思う。
思う事は、施工を軽視しては、良い建物や耐用年限の長い建物は作れない。今、身に染みて感じます。