種類は、さまざま?商品を良く確認すべし。
塗料を決定する際よく問題となるのが艶ですね。私自身現場代理人を初めてした際、あまりツヤの定義等を意識してなかった事が起因して、大変な思いをした経験があります。
まず公共建築現場で使用する資材は基本的に標準仕様書等で規格定められています。
もちろん塗料にも、JIS規格が存在しています。
その規格の中でツヤ(鏡面光沢度)が明確に決めているものもあります。なので、ツヤによってはJIS規格外品となる場合があるのです。
下記は、クリヤーラッカー(通称:CL)のJIS規格の一部です。
日本工業規格 JIS K 5531
ニトロセルロースラッカー
こちらに記載されている、鏡面光沢度がツヤの規定です。このクリヤーラッカーでは、80%以上となっています。
それでは、この鏡面光沢度はどうやって測定しているのか??こちらもJIS規格に試験方法が定められています。JIS Z 8741鏡面光沢度―測定方法
一部抜粋
測定装置 鏡面光沢度は,装置によって試料面に規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し,鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束を受光器で測る。
その入射角度の規定が数種類あります。
85° 75° 60° 45° 20℃
※今回、クリヤーラッカーに関しては60°となっています。
受光角:受光系の光軸と試料面の法線とがなす角。
鏡面光沢度:鏡面光沢の度合いを測定して、数値で表したもの。
結論
クリヤーラッカーの場合、ツヤが80以下は規格外品となる。
ちなみに塗料ツヤは、各塗料メーカーが数種類用意して販売されています。主なツヤの種類は、
ツヤ有り
7分ツヤ
5分ツヤ(半艶)
3分ツヤ
ツヤ消し
また、B,N、Zと3種類方式があり各ツヤを光沢度の範囲で定めているようです。塗料工事の色決め時は、先ず先に希望のツヤがあるか確認する事が重要です。(日本人の習性で間を取って半ツヤが多いと思う。)その他、注意事項でツヤを消すのはデメリットもあります。ツヤを消した分一般的に耐久性が劣ります。ツヤ消し塗料は汚れが付き易いなどの特徴があります、メカニズムは基本的に塗料は、ツヤ有りで作られています。なので、ツヤを調整する際、塗料中に添加剤を入れます。この添加剤は、先に説明したように光沢度を低くする=表面をデコボコさせるイメージでツヤを調整します。なので、汚れが付き易いです。水はけも悪くなります・・・・
環境によりカビ・苔・キノコ発生します。
ツヤを決める際にそういった観点からもアドバイス出来る者がプロの技術者では無いでしょうか。少しの事ですが・・・
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番外編
塗装の艶が半ツヤ等になっていると、タップアップ後の色が目立ち総塗りになってしまいます・・・
通常Ver
タッチアップVer
塗料が半艶の場合、傷・汚れ(タップアップ)に要注意です。