無収縮モルタル強度基準について
2020.5.18更新
図面で強度指定がない場合はどうする?
鉄骨造の建物で良く使用する無収縮グラウトですが、規格値があるのか調べてみました。調べようと思った理由は、資材承諾書(承認願い)を作成している際に「カタログに記載の規格は何からきているか?」と気になった事ありませんか。
参考:商品カタログに記載されている規格値
・コンシステンシー(流下時間):セメント系8±2秒 方法:Jロート試験
・ブリージング:練り混ぜ2時間で2%以下 方法:JIS A 1123
・凝結時間:始発1時間以上、終結10時間以内 方法:ASTMC403
・膨張収縮率:材齢7日で収縮なし 方法:土木学会附属書の方法による
・圧縮強度:材齢3日25N/mm2、材齢28日45N/mm2以上 方法:JIS A 1108
インターネットで調べてみると太平洋マテリアル(株)のHPに答えがありました。
以下転載
Q:無収縮モルタルに関するJIS規格はありますか?
A:無収縮グラウトに関するJIS規格はありません。
規格として、次のものがあります
【1】NEXCO(旧日本道路公団)規格JHS312
【2】国土交通省土木工事共通特記仕様書
JIS規格は、無いようです。調べるまで知らなかったです・・・
ちなみに、建築工事標準仕様書では鉄骨工事の部分に無収縮モルタルの品質としてすこし記載があります。土木工事共通仕様書と同じでした。
土木工事共通仕様書にカタログ通りの規格値がありました。一方NEXCOの方は、高速道路総合技術研究所の構造物施工管理要領に記載されているようです。内容は、インターネット上で確認する事が出来無かったです。情報求む!
使用資材も分かるようになって、一人前です!民間工事の大部分は、意識しない事が多いと思います。官公庁の工事は、使用資材にも会計検査のメスが入ります。
2020.5.18追記
・施工上のポイントとして、清水を使用し適切な配合比で練り混ぜを行う。また、練り混ぜ後は分離し易い特性があるので、適切な時間管理が必要。
・使用量の計算方法は、使用箇所の体積(m3)を図面等から測り計算し、使用する材料のカタログに1m3当たりの必要量が記載されているので確認し、かけ算で必要数量が分かります。
1m3あたり77袋であれば0.1m3の場合、8袋(7.7袋)